AppStore以外でのアプリ配布(サイドローディング)や決済を来年3月までにEUで許可か、AppleがSECへの提出資料で言及

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EU(欧州)による「デジタル市場法」の成立により、EUではサイドローディングや決済システムの開放をAppleが許可しなければいけないという状況になっています。
ですが、これまでAppleがこの件に関して言及することはなく、予想や「関係者の話」といった様な報道のみが出ていた状況。

ところが今回、AppleがアメリカのSECに提出した資料内に「EUの法律を遵守する必要がある」と、デジタル市場法に関して言及が行われています。

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デジタル市場法とは

まずは現状がどうなっているか…ですが、Appleは、iOS / iPadOS / tvOS / watchOSにてAppStore以外からのアプリインストールは認めていないというのが現状です。
また、一部AppStore外での決済を認めている場合もありますが、基本的に決済システムもAppStoreを介した方法しか認めていません。

言い換えてしまえば「Appleが認めたアプリ以外は配信することが出来ない」状況であり、更にアプリ購入やアプリ内購入には全て「Appleへの手数料(15〜30%)」がかけられています。

EUさん「開放せよ」

そんな状況の中、2022年にEU(欧州)で成立したのが「デジタル市場法(Digital Markets Act, DMA)」です。

この法律は「一定以上の影響力を有する企業は、プラットフォーム(AppStoreなど)をオープンにすること」という趣旨の物となっており、Appleも対象。
そのため、Appleが法を遵守する場合は…「AppStore以外でのアプリ配布、AppStore以外からのアプリインストール、AppStore以外での決済システム」などを許可しなければいけないということに。

期限は2024年3月

本法律は「2022年7月に可決され、11月より発行」されており、2024年3月6日より施行される状態となっています。

そのため、来年3月までにAppleがEUの求めに応じてAppStoreやその決済システムを開放し、別手段によるアプリ配布(サイドローディング等)や決済システムを許可する必要があるわけです。

Appleが許可する意向か

これまでAppleは「どうするのか」という点について言及してこなかったわけですが、iClarifiedによると、今回AppleがSEC(米国証券取引委員会)へ提出した資料(PDF)でこの点について言及している様です。

来年3月までにサイドローディングを解禁か

資料の「The Company’s future performance depends in part on support from third-party software developers.」という段落内で、Appleは以下のように記載しています。

当社は競争状況、市場環境、法律及び規制上の要件への対応を含め、AppStoreの変更を随時行ってきました。
2024年3月までに当社が遵守する必要があるEU(欧州連合)のデジタル市場法など、AppStoreに影響を与える結果となる法的取り組みも含め、今後も更なる事業の変更を予定しています。

どのような形になるかは不明

ということで、今回の資料を見る限りでは…EUではデジタル市場法に定められている求めに応じる考えとなっているように思われます。

ただし、実際にどの様な形となるのかなど、具体的な部分については不明です。
例えば、以前の噂では「AppStore以外で配布するアプリについても、Appleによる検証・認可が必要となる」というような話が出ていたりもしました。
何でもかんでも「サイドローディング」出来るという状態になるのか、はたまた噂にあったような状態になるのか、この辺りについては今後分かってくるのかな…と思います。

EU以外では

また、今回の話は「EU(欧州)に限られた話」であり、それ以外の国(例えばアメリカや日本など)に関しては対象外となります。
そのため、仮にEUで解禁されたとしても、EU以外の国では現状のままとなる可能性が極めて高いです。

ですが、すでにアメリカでも似たような法案が検討され、日本でも同様の議題が出ていたりします。
そういった状況から、EUでの解禁から遅れるとしても…今後他国でも同様に解禁されていく流れになるのかなと。

どの様な形での解禁になるか次第ではあるのですが、完全に・全面的に何でもかんでもオーケーという様な形になるとしたら、セキュリティ面などで色々と課題も出てきそうです。
もちろんアプリ内課金等のAppleへの手数料分を削減でき、その分ユーザーが払う金額が下がる…という様なメリットもあるとは思いますが、それ、本当に企業さんやります…?なんて思いもあったりなかったり…。

特に”一般的な”使い方をしている大多数のユーザーからすると、解禁によるメリットは、セキュリティ面などのデメリットを上回ることが出来るのかどうか…。
この辺りをうまくAppleが整理し、対処した上で解禁してくれると嬉しいところなのですが…。どうしても解禁当初は色々とツッコミが入りそうな気がしたり…。

コメント

  1. サイドローディングできるようになれば有志のチームでのフリーアプリとかにも期待できそうだけど…

  2. セキュリティが科挙レベルになりそう

  3. いやあこええなあ
    今まではAppleがセキュリティになってたけどそれがなくなるわけだろ、、、

  4. Appleのセキュリティがぁ〜って言ってるけどAndroidはサイドロードできるわけだし別にセキュリティが低いわけでもない
    ユーザーが使いたいアプリを自分の好きな場所から手に入れられるようになるだけ

    • そうでもないんじゃないかな。
      Androidでそういった報告が少ないのは確かだけど、確実にセキュリティが低くなる。
      新しい攻撃の手段が増えるわけだし…

      • 機械音痴はそもそもiPhoneだろうがAndroidだろうがサイドロード機能をオンにすることすらできなからいいんじゃない?

        • 逆に言えばそれでサイドロードを使う人はもう既に手を出してるだろうしね

    • 各企業さんなどが出されているセキュリティレビューなどを見ていると分かるのですが、マルウェアなどの侵入経路としてサイドロードは多く使われます。
      その点で、現状においてはAndroidが標的となっている場合が多い様に思います。
      もちろんこれをもってAndroidのセキュリティが低いというわけではありません。

      ですが、侵入経路が増えるというのはそういったリスクを生み出しやすくなるとも言えるので、この辺りをAppleがうまく整理してくれると嬉しいところです。

  5. 一般的な使い方しかしない人は今まで通りAppStoreを使うし
    Androidでも一般的な使い方をする人はGoogle Playを使う
    Amazon App Storeのような信頼できるサードストアが出てくるメリットの方が大きい

    • OSなどに関係なく、多くの場合「意図せず有効化」が問題となる場合が多いです。
      意図せずなんて…と思われるかもしれませんが、どういったメリットが有り、どういったデメリットが有る…ということを理解しないまま行ってしまう方も多く存在するのです…。

  6. 脱獄する必要がなくなるのか!?、

    • 脱獄とSideloadは全く別物でしょ、何を求めてるかによるけど

  7. アンドロイドのルート化が必須じゃなくなった経緯と同じことになるのでしょうね。

  8. まぁでも、いちアメリカ企業による法を越えた表現規制とかが緩和されるんでしょ?
    それは良いことだと思う

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