PS1やゲームキューブなどにも対応のマルチエミュレーター「Provenance」もAppStore向けに準備中!Appleの考えるレトロゲームとは…

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先日、AltStoreの作者さんにより開発されたファミコン / スーファミ / ニンテンドー64 / ゲームボーイ / ゲームボーイアドバンス等に対応したエミュレーター【Delta】がApp Storeより正式にリリースされ、これによりAppleがゲームエミュレーターアプリの配信を許可し始めた事が判明しました。

今回、DeltaのApp Store配信が許可されたことを受け、より多くのゲームに対応したマルチエミュレーターアプリである【Provenance】もApp Storeでのリリースに向けて準備中であることが報告されています。

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Provenance

Provenanceは、オープンソースで開発されているマルチエミュレーターという括りのアプリになっており、複数のコアシステムを搭載することで多くのゲーム機に対応したエミュレーターアプリとなっています。

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現在、具体的には以下のゲーム機をエミュレーター上でプレイできる様になっており、PlayStationやゲームキューブ、Wiiなどにも対応。
先行してApp StoreでリリースされたDeltaと比べても…より多くのゲーム機に対応したアプリとなっています。
また、将来的には「PlayStation 2」や「PSP」、「ドリームキャスト」などにも対応予定となっているアプリです。

  • [Atari] 2600 / 5200 / 7800 / Jaguar / Lynx
  • [バンダイ] ワンダースワン / ワンダースワンカラー
  • [NEC] PC エンジン / CD-ROM² / PCエンジン スーパーグラフィックス / PC-FX
  • [任天堂] ファミコン / ディスクシステム / スーパーファミコン / NINTENDO64 / ゲームキューブ / Wii / ゲームボーイ / ゲームボーイカラー / ゲームボーイアドバンス / ニンテンドーDS / バーチャルボーイ / ポケモンミニ
  • [ソニー] PlayStation(PS1)
  • [セガ] SG-1000 / マスターシステム / メガドライブ / ゲームギア / メガCD / スーパー32X / セガサターン
  • [SNK] ネオジオポケット / ネオジオポケットカラー

ちなみに、ProvenanceはiOS / iPadOSに加え、tvOSにも対応したエミュレーターアプリとなっているため、Apple TV上で各種ゲームのプレイも可能となっていたりもします。

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App Storeでのリリースを準備中

そんなProvenanceの開発プロジェクトリーダーであるJoe Mattiello氏がiMoreのインタビューに答えており、それによる「App Storeでのリリースに向け取り組んでいる」と語っています。

Provenanceは元々脱獄アプリやサイドローディング向けで開発されていたため、現状のままではApp Storeでリリースすることは出来ない状態です。
そのためJoe Mattiello氏は「App Storeへ申請する前に、ガイドラインを調査し、必要であれば変更を行う必要がある」としており、修正作業等の必要があるため、実際のリリース予定日等は現状では語られていません。

Appleの考えるレトロゲームとは…?

今回のApp Storeにおけるゲームエミュレーターアプリのリリースに関しては、先々週に行われたApp Storeガイドライン改訂が影響しています。
ガイドラインには「レトロゲームのコンソールエミュレータアプリ」という文言が追加され、これによりエミュレーターアプリのリリースが許可される様になった…ということになります。

アプリでは、HTML5のミニアプリ、ミニゲーム、ストリーミングゲーム、チャットボット、プラグインなど、バイナリに埋め込まれていない特定のソフトウェアを提供することができます。
また、レトロゲームのコンソールエミュレータアプリは、ゲームのダウンロードを提供できます。

どこまでが許されるのか

App Storeでエミュレーターアプリをリリースする場合、技術的なハードルなどもある一方、Appleの言う「レトロゲーム」の定義とは何かが議論になっていたりもする様です。

仮に、PS5やSwitchのような現行ゲーム機のエミュレーターアプリが技術的に可能だったとしても、Appleはレトロゲームではないとして拒否するものと考えられます。
では、どこまでがレトロゲームなのか?というのが明記されておらず、定義もAppleからは語られていないのが現状です。

ゲーム機年表

レトロゲームとは?と言う定義は第三者機関等で決められておらず、多くの場合は「人それぞれの”なんとなく”」で語れている場合がほとんどです。

実際、以下のようにゲーム機の年表(全世界で早い発売日で記載)を見てみても、人によって「ここから前がレトロゲームだな」と言うのは変わってくるのかなと思います。
ちなみに、第○世代と言う呼び名も、便宜上ユーザーやメディア側が定義しただけであり、正確な定義等は存在しないためご注意ください。

ゲーム機 世代 発売日 経過年数
ファミリーコンピュータ 第3世代 1983年7月15日 40年9カ月
SG-1000 第3世代 1983年7月15日 40年9カ月
セガ マークIII 第3世代 1985年10月20日 38年6カ月
セガ マスターシステム 第3世代 1986年6月1日 37年10カ月
PCエンジン 第4世代 1987年10月30日 36年5カ月
メガドライブ 第4世代 1988年10月29日 35年5カ月
ゲームボーイ 第3世代 1989年4月21日 34年11カ月
PCエンジン
スーパーグラフィックス
第4世代 1989年11月30日 34年4カ月
ネオジオ 第4世代 1990年4月16日 34年0カ月
ゲームギア 第3世代 1990年10月6日 33年6カ月
スーパーファミコン 第4世代 1990年11月21日 33年4カ月
PCエンジンDuo 第4世代 1991年9月21日 32年6カ月
ネオジオCD 第5世代 1994年9月9日 29年7カ月
セガサターン 第5世代 1994年11月22日 29年4カ月
PlayStation 第5世代 1994年12月3日 29年4カ月
PC-FX 第5世代 1994年12月23日 29年3カ月
バーチャルボーイ 第5世代 1995年7月21日 28年8カ月
NINTENDO64 第5世代 1996年6月22日 27年9カ月
ゲームボーイカラー 第4世代 1998年10月21日 25年5カ月
ネオジオポケット 第4世代 1998年10月28日 25年5カ月
ドリームキャスト 第6世代 1998年11月27日 25年4カ月
ワンダースワン 第4世代 1999年3月4日 25年1カ月
ネオジオポケットカラー 第4世代 1999年3月19日 25年1カ月
PlayStation 2 第6世代 2000年3月4日 24年1カ月
ワンダースワンカラー 第5世代 2000年12月9日 23年4カ月
ゲームボーイアドバンス 第5世代 2001年3月21日 23年0カ月
ゲームキューブ 第6世代 2001年9月14日 22年7カ月
Xbox 第6世代 2001年11月15日 22年5カ月
ニンテンドーDS 第6世代 2004年11月21日 19年4カ月
PlayStation Portable 第6世代 2004年12月12日 19年4カ月
Xbox 360 第7世代 2005年11月22日 18年4カ月
PlayStation 3 第7世代 2006年11月11日 17年5カ月
Wii 第7世代 2006年12月2日 17年4カ月
ニンテンドー3DS 第7世代 2011年2月26日 13年1カ月
PlayStation Vita 第7世代 2011年12月17日 12年4カ月
Wii U 第8世代 2012年12月8日 11年4カ月
PlayStation 4 第8世代 2013年11月15日 10年5カ月
Xbox One 第8世代 2013年11月22日 10年4カ月
Nintendo Switch 第9世代 2017年3月3日 7年1カ月
Xbox Series X/S 第9世代 2020年11月10日 3年5カ月
PlayStation 5 第9世代 2020年11月12日 3年5カ月

いくつかの定義

各種コミュニティなどを見ると、以下のような定義を用いている場合もあります。Appleが定義するレトロゲーム…の定義とは異なるとは思いますが、参考程度に…。

  • ゲーム機の発売から20年以上を経過したらレトロゲーム
     :ゲームセンターCXの影響か、日本で比較的多く見かける定義です。ただ、Deltaでまだ20年が経過していないNintendo DSが許可されているため、この定義はAppleの考える定義とは異なる模様。
  • 第5世代以前のゲーム機はレトロゲーム
    r/RetroGamingでルールとなっている定義です。技術的な側面やハードの進化等を鑑みて第5世代までをレトロゲームと定義しているそうです。
  • 現行機種から見て、2世代以上前のゲーム機
    :レトロゲームコミュニティなどで一部採用されている定義です。比較的わかりやすい定義ではあるものの、世代付け自体が公式ではないため、少し難しい部分も出てくる問題もあるようです。
  • すでにゲーム機を製造・販売しておらず、新たなゲームソフトも発売されていない
    :比較的多くのゲームコレクターさんなどで採用されている定義な模様。ただし、この定義に沿うと新しめのゲーム機もレトロゲームに含まれてしまう場合があり、難しいところ…。
  • すでに公式のオンラインサービスが終了したゲーム機
    :各国のゲームミュージアムなどで見かける定義です。こちらは上記の製造販売が終了しているに加え、オンラインサービスも終了していることが条件となっています。

Provenanceが配信許可されれば…

と言うことで、現時点でAppleが定義する「レトロゲーム」はイマイチわからない…と言いますか、そもそもレトロゲームの定義が人によって大きく異なってくるのでなんとも難しいところ…。

確実なのは実際にApp Storeへ申請してみて、許可されるか、拒否されるか…を確認していくことなのかなと思います(技術的にiPhoneでエミュレーターアプリとして動作可能かは別にして)。
まずはProvenanceがApp Storeで許可された場合、Wii辺りまではレトロゲームとAppleは認識しているとなるのかなと。
ただ、サポートするゲーム機を省く可能性もあるため、実際にどうなるかは…今後の展開次第とはなりそうですが…。

仮にProvenanceが現状のゲーム機対応のままリリースされたとしたら、発売日的にはWii以前…「PS3」や「Xbox 360」などもレトロゲームという括りに…。
なんでしょう…え、そんな…レトロと言うほどじゃないじゃん…と思っていましたが、そもそも17年前なんですね…。17年って…。

レトロゲームの定義を調べていて感じたのは、そもそも…その人の年齢によって感じ方がバラバラだし、当時どのゲーム機を一番遊んでいたか?でも考え方が変わってくる印象でした。
例えばN64を一番遊んだ方にとって、N64はレトロゲームではないが、PS1はレトロゲーム…とか…。
もし、Appleが「レトロゲーム」と言うカテゴリにシッカリとした定義を作っているのであれば、それを教えてほしい…。今後、私もそれを定義として使うから…。と思ったり…。

ちなみに、ゲーム機年表に「Atariが入ってないじゃん!」とか「カラーテレビゲームは?」とか「エポック社差別か?」とか、思うところがたくさんあるかもしれませんが…それは…許して…。
思いつく限り&Wiki等に載っている「家庭用ゲーム機」を全てExcelでまとめたのですが、絶対1記事じゃ入り切らなかったから…許して…。

まぁ、あと、私の推しは「3DO REAL」と「SG-1000II」である。

コメント

  1. ここまで来たらそのまま審査通って欲しいなぁw

  2. 許す!!

  3. かつての据え置き機がまさかポケッタブルの電話機で遊べる様になるとは。
    技術の進化に驚くと同時に、55年前のアポロ11号の月面着陸は夢だったとしか思えない。

  4. 設定や起動でもたつく時間の方が案外楽しくて
    安定した起動ができるようになると意外と遊ばなくなることが多い

  5. BIOSの扱いとかどうなんだろうね…

  6. ピピンアットマークを忘れないでw

  7. wiiできるんだ
    DolphineiosがJit問題でリリースできないって言ってたけどこっちはどうなんだろうか

  8. 「3DO REAL」と「SG-1000II」が推しの女子高生…?はて…???

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