以前より開発が行われていた**RootHide氏によるTrollStore環境向け「Bootstrap」**ですが、開発者向けベータ版がリリースとなっています。
こちらはTrollStore環境であれば未脱獄でもアプリに対してTweak(脱獄アプリ)を適用することが出来るもの!
また、現時点ではアプリへの適用に限られているものの、SpringBoardへの適用についても報告されているため、そちらについても後述いたします。
RootHide’s Bootstrap
the repo is public now, anyone can build and test it. we won’t release a public ipa until the UI is merged and fixed for ios17.0 on A15+ https://t.co/ABmm7TiSPh pic.twitter.com/6bTKKUb8cf
— RootHide (@RootHideDev) December 29, 2023
RootHide氏により開発が行われていたTrollStore環境向け「Bootstrap」の開発者向けベータ版がリリースされました。
こちらを使用することで「指定したアプリに対して、Tweak(脱獄アプリなど)を適用」することが出来る様になります。
また、 Sileo / Zebraもインストールされるため、こちらより脱獄アプリをインストールすることも可能。
脱獄アプリが動作
あくまで「指定したアプリ内のみでの動作」となりますが、例えば以下画像では…脱獄アプリの「ShowTouch」インストールし、設定アプリに適用した状態。きちんとタッチ箇所が表示されます。
また、AppStoreからインストールしたアプリに対しても同様に適用可能で、以下画像では…脱獄アプリの「YouQuality」をYouTubeアプリに適用している場面です。
もちろん脱獄アプリが全て動作できるというわけではないため注意が必要で、使える・使えないに関しては報告を探すか、実際に試してみる必要があります。
OpenSSHも使用できる
他にも「OpenSSH」をインストールすることで、Bootstrapアプリより有効化後にPC等からSSH接続が行える様になります。
ちなみに、localhostへのアクセスも可能なので、例えばショートカットアプリなどからデバイスへのコマンド操作したい場合にも利用可能です。
Sileoからインストール
Bootstrapを適用すると「Sileo」と「Zebra」が一緒にインストールされます。
アプリに適用したい脱獄アプリなどはこちらからインストールすることが出来る様になっており、手動で配置…などは基本的には不要!
ただし、RootHide向け脱獄アプリが必要
ただし、使用できる脱獄アプリは「RootHide脱獄」に対応となっている脱獄アプリに限られます。
Rootful / Rootless対応ではダメで、あくまで「RootHide対応」が必要です。
ですが、RootHide脱獄と同様に「RootHide Patcher」が使用できるため、Sileo等から先にこちらをインストールしておくことでRootless対応の脱獄アプリをRootHide向けに変換することも出来ます。
特に現在はSileoから直接DEBファイルをダウンロード、共有からPatcherへ転送、変換、共有から変換済みDEBファイルをSileoへ転送してインストール…が行えるため、比較的楽ちん。
とはいえ、あくまで強制的な変換であるため、RootHide脱獄での使用と同様に、うまく動作しない脱獄アプリも複数存在します。
この辺りは今後改善される可能性もありますが、一応注意が必要です。
SpringBoardへの適用は行えない
SpringBoard tweak works for ios16 (A12+) kfd device, by @eveiyneee – the Modern substrate(ellekit) developer. pic.twitter.com/0lUSppSdui
— RootHide (@RootHideDev) December 31, 2023
分かりやすい脱獄との大きな違いとしては、SpringBoardへの脱獄アプリの適用は行えないという点です。
あくまで「指定したアプリへの適用」に限られ、SpringBoard(例えばホーム画面やステータスバーなどなど…)への適用は不可となるため、この点は注意が必要。
ただし、先日ElleKitの開発者であるévelyne氏より報告された「SpringBoardへの適用に成功」を受け、RootHide氏からも報告が行われていたりします。
こちらはTrollStore環境に加え、KFD Exploitが使用できるバージョン(iOS 15.0〜15.7.6 / 16.0〜16.5)に限られるため、今回のBootstrapとは対象バージョンが異なる点は理解しておく必要がありそうです。
実際に使ってみる
今回リリースされたのはあくまで「開発者向けベータ版」となっているため、使用するには自身でビルドする必要があります。
ソースコードやビルド方法は全てGitHubにあるためそこまで難しくはないのですが…Mac環境が必須となっています。
ちなみにGithub Actionsを利用してIPAをビルド&公開してくれている方もいたりするのですが、あくまで自己責任となります(二重の意味で…)。
現時点での使用は非推奨
ここまで来ているため、それほど長くかからずに正式版のリリースも行われると思いますので、通常はそちらをお待ちいただくのがオススメです。
また、特に現在はベータ版であり、不具合が残っている可能性などからも正式版を待つのが推奨です。
ということで…
ということで、使ってみました…!
今回使用してみた環境としては、iPhone 11 Pro Max / iOS 17.0となっています。(XS Max / iOS 16.5でも使用してみましたが、バージョンによる違いはあったものの、大きな違いはありませんでした)。
Bootstrapのインストール自体は非常に簡単で、Bootstrapアプリより「Install」をタップするだけ。
途中でsudoコマンドなどで利用する「パスワード」の設定が出現するので、こちらに入力して「Set」で完了まで進行してくれます。
完了後は先述した通り「Sileo」と「Zebra」がインストールされるため、こちらから各種脱獄アプリのインストールが可能となります。
アプリへの適用
インストールした脱獄アプリをアプリへ適用するには、Bootstrapアプリの「AppEnabler」項目より、適用したいアプリを有効にするだけです。
アプリにより有効にする際に若干時間がかかるのですが、操作としてはそれだけ。
OpenSSH
OpenSSHを使用したい場合、Sileoなどから「openssh」をインストールし、Bootstrapアプリから「OpenSSH」をオンにしてあげるだけです。
RootHide Patcherはほぼ必須
また、先述した通り…脱獄アプリは「RootHide脱獄に対応」している必要があります。が、そんなにない。
ということで、RootHide脱獄向けに脱獄アプリを変換してくれる「RootHide Patcher」はほぼ必須。最初にインストールしておくと便利かなと思います。
ただ、全ての脱獄アプリが正常に変換でき、動作する様になる…というわけではないので、この辺りは注意が必要です。動けばラッキーくらいに思っておくとイイかも?
デバイス再起動後はBootstrapを再実行
デバイス再起動後はアプリへの適用が無効の状態となっています。
そのため、デバイスを再起動した後はBootstrapアプリより「Bootstrap」を実行してあげる必要があります(数秒〜10秒程度で完了します)。
ちなみにBootstrapの削除などもこちらから可能です。
〆
ということで…すごい!
もちろんRootHide環境とは別に「iOS 14.x / 15.x / 16.x / 17.0」で使える・使えないという脱獄アプリの対応状況の違いにも注意が必要なのですが、すごい!
アプリへの適用だけならアプリの復号化&Tweakの挿入…でIPAを作成して…という手段を取ることもできるのですが、圧倒的に楽!そして、簡単!すごい。ただただすごい。
今後SpringBoardへの適用もできる様になれば、もう本当に…脱獄みたいなもんじゃん…と思ってしまったり…。
コメント
設定アプリとSafariをオンにするとアプリがクラッシュしてしまいます。prefersroderとnewtabしかインストールしてません。再起動しても変わりませんでした。どうしたらいいですか?
良いお年をお迎えください。
SANTAさん、一年間ありがとうございました。