3年に一度の【デジタルミレニアム著作権法の改正】までもう少しとなりましたが、「脱獄(Jailbreak)・root化は合法」を継続させるため、Cydiaの作者であるSaurik氏が公聴会で演説を行う事が発表されています。
もちろんアメリカの法律ではありますが、脱獄犯的には影響がある部分なので、気になります!
デジタルミレニアム著作権法
DMCA(Digital Millennium Copyright Act)、日本語にすると「デジタルミレニアム著作権法」となるアメリカの法律には、「脱獄(Jailbreak)に関する規定」も含まれます。
2012年に決定し、現時点で適用されている法律は以下の通り。
- iPhoneなど携帯電話・スマートフォンの脱獄・root化は合法
- iPad・タブレットの脱獄・root化は適用除外事項に記述なし
適用除外事項
DMCAは【著作権保護技術(コピーガードなど)を回避・無効化する様な技術、手法の公表を禁止する】としていったん全てに法律を適用した上で、【適用除外事項】というものを用意し個別に合法化していく手法が用いられています。
要するに、現在は「携帯電話・スマートフォンの脱獄・root化は合法」という適用除外事項が存在している状態です。
除外事項が見なおされる
IT関連の進化は速いため、法律の整備にが遅れないように3年ごとに見直しが行われます。それが今年。
Saurik氏、出撃
署名活動なんかも行っていたEFF(電子フロンティア財団)、また他の方の働きにより、これまで何十個もの「ユーザーの自由」を目標としたDMCA改正案が提出されていました。
ですが、その提案がそのまま採用されるわけではありません…。
納得させる必要がある
提出された改正案のうちいくつかにおいて、「なぜ合法化が必要なのか?法的根拠はなにか?合法化によりどのような影響があるのか?」といった内容を審査委員の人達に説明し、納得させる必要があるそうです。
Saurik氏が説明に行くよ!
この説明をSaurik氏が担当する事になったそうです! 公聴会は5月21日に開催され、Saurik氏が担当する内容は3つ。
- 提案16
- 多目的携帯電話(スマートフォンなど)は、Jailbreakや合法的に入手した好きなソフトウェアを実行出来る権利が必要。プレインストールされた不要なソフトウェアの削除も許可されるべき。
- 提案17
- 多目的モバイルコンピュータも、前項と同様に扱うべきである。
また「多目的モバイルコンピュータ」というカテゴリには、電話機能のないデバイス(例えば、iPod touchなど)や、タブレット(iPadやGoogle Nexusなど)が含まれる。
ただし「多目的モバイルコンピュータ」カテゴリには電子書籍専用デバイスや携帯ゲーム機、小型のデスクトップコンピュータは含まない。 - 提案18
- 電子書籍専用デバイスも、Jailbreakや合法的に入手した好きなソフトウェアを実行出来る権利が必要である。
〆
前回同様「脱獄・root化の合法」を継続してもらう説明と、これまで曖昧なためグレーゾーンとして放置されていた「タブレットのカテゴリを決め、脱獄・root化を合法」にするための説明を行う様です。
アメリカの法律なので日本には直接関係なし…とはいえ、脱獄をしているとどうしても関係する部分が出てくる物なので、この提案がそのまま通ってくれると嬉しいのですが!
脱獄ツール自体は中国発信が多くなったとは言え、ハッカーさんの多くはアメリカ中心だったりしますし、Cydia自体にも影響が出てきちゃう可能性もありますからね…Saurik氏を応援しなければ!
コメント
これを主張する大前提は脱獄に著作権を破る意図はないってことだから、
海賊版を使ってる人はやめてくれないと脱獄コミュニティが困るんだな
じゃあ日本ではどうなの?
日本ではどうなのよぉぉぉ
脱獄に関しては特に規定がないので、日本では合法という判断になるかと思います
買ったらこっちのもんだよ
違法になったら島を買ってそこで新たな脱獄ライフを楽しもう〜w
合法に一票入れたい…
違法になったところでどうなの?
脱獄ツールのリリース、ではなく手法の公表なども全て駄目になってしまいますので、Exploit開発などに遅れが生じる場合が指摘されていたりします。
リリースは中国が中心になったとは言え、使用しているExploitの多くは他国のハッカーが開発した物だったりもする場合もありますしね。
また、昔の話ではありますが、Ultrasn0wの開発が完全に終了したのは、DMCAで違法化が決定したためとMuscleNerd氏から報告されていたりもします。
その後、どうなったんですかね・・・(今日 5/21)