iPhone 4S発売から何人ものハッカーが「Siri」をiPhone 4やiPod touch等の4S以外への移植に挑んでいました。
数日でSiriのUI移植に成功しました。
そして、先日ついに音声認識し、返答する「Siri」の移植に成功したことを報告しています。
iPhone 4とiPod touch 4Gへの「Siri」移植に成功
iPhone 4 + iOS 5を脱獄した環境で「Siri」を動かしている動画です。
ちゃんとこちらの言葉を認識し、返答してくれていますね。
また、4Sとの速度比較も行われていますが、ほぼ同等の速度で動いていることが分かります。
iPod touch 4G + iOS 5脱獄環境で「Siri」が動いています。
こちらもそれなりの速度で動いていますね。
ただし、iPod touch 4GではiPhoneと比べるとマイク性能が多少劣るので大きな声で話しかけてるのが印象的です。その点は外部マイクを接続すれば解決ですね。
配布の可能性
と言うようにハッカーの手により4S以外のデバイスでも「Siri」が動くようになりました。
さて、そこで気になるのが我々が4S以外で「Siri」を使えるようになるのか?と言うことですよね。
「Siri移植用ファイル」がCydia等から配布される事は今現在の状況を考えると可能性は皆無です。
理由は法律上の問題が大きいとされています。
これに関してchpwn blogに書かれていました。
「Siri」を移植するためにはSiriのファイルが絶対必要なのは何となく理解できるかと思います。
その通りで、そしてこのファイルが大問題なわけです。
Siriを動かすこのファイル、全てがAppleの著作物なのです。
どんなに小さな画像だろうが、ファイルだろうが、全てがAppleの著作物であり、これを許可無しに配布する事は許されない事です。
ではSiriのファイルを自分で用意する。これならばどうだろうとなりますよね。
これには「SiriのファイルをiPhone 4Sからコピー」しなくてはいけません。
それには二つの方法が考えられます。
が、どちらも現実的な方法では無いのです。
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- iPhone 4Sから直接ファイルをコピー
- iPhone 4S持ってる人に限られてしまい、現実的では無い
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- 4S用ファームウェア(ipsw)から抜き出す
- 暗号化されているため、解読する必要がある
他にも壁はある
実は「Siri」は言葉の認識や、返答などの処理をインターネットの向こう側にあるサーバーで処理しています。
もし、移植が成功してもこのサーバーへ接続することが出来ない理由があります。
現状、どうやらこのサーバーへの接続は4Sにのみ限られているようなのです。
他の端末から単純にSiriを移植しただけでは音声認識などの主となる機能が使えず、意味が無いことになります。
ただし、先述した動画を見て分かるとおりこの問題は解決しています。
方法は公に出来る部分では無いため公開されていませんが、予想では4Sからの接続であると偽装している物と考えられています。
さて、ここでも問題が発生するわけです。
これは先ほどとは、また別な法に引っかかる可能性が出てきてしまうのです。
祈って待つしか無い
と、ここまで書いたように「Siri移植を一般化」するには多数の壁があって、これらを一気に解決出来るような手法が出る事を祈るしかありません。
または、Appleが他のデバイスでも「Siri」を使えるようにしてくれることを祈りましょう。
意外と知られていないのですが、Siriは現在Beta版なのです。
来年にはSiriに日本語対応が発表されています。
もし、あるとすればSiriが正式版になったタイミングで他のデバイスへも解放なんてこともあるかもしれませんね。。
とにかく今は祈りながら待ちましょう!
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