AppleがApp Store以外のアプリストアやサイドロードでのアプリインストールを容認か、EU規制の影響で…

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現在iOS / iPadOSなどは「App Store」からのアプリインストールのみに限られており、それ以外のアプリストアやアプリ単体での配布・インストールは認められていません。
ですが、今後のEU規制の影響により、AppleはApp Store以外のアプリストアやサイドロードによるアプリインストールを認める可能性が報じられています。

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App Storeの開放を容認する方針か…?!

今回、BloombergによりAppleがApp Storeを開放し、サード製アプリストアやサイドロードによるアプリインストールを認める方針であるとの報道が行われています。

現在はApp Storeのみに制限されている

iOS / iPadOS / tvOS / watchOSでは、現在はApp Store以外からのアプリインストールは認められていないのが現状であり、アプリ配信もApp Storeが独占しているのが現状です。

言い換えてしまえば「Appleが認めたアプリ以外は配信することが出来ない」状況であり、更にアプリ購入やアプリ内購入には全て「Appleへの手数料(15〜30%)」がかけられています。

こうした状況にEpicGamesなどを筆頭に、独占市場への批判も起こっていた事実があります。

EUでのデジタル市場法規制

そんな状況の中、EU(欧州連合)は「デジタル市場法 (Digital Markets Act, DMA)」を7月に採決し、11月1日より発行しています。
EUでの本法律は「ゲートキーパー」と呼ばれる【市場で一定以上の影響力を有する企業】に対し、プラットフォーム(アプリストアなど)をオープンにすること…などを義務付ける法律です。

実際に影響が出てくるのは来年以降で、ゲートキーパーに指定される企業についても来年発表される予定となっています。
ですが、Appleがこのゲートキーパー企業に指定されるのは確実とされており、その結果としてプラットフォームのオープン化を強いられるであろうとされていました。

また本法律は2024年3月6日より施行されるため、ゲートキーパーに指定された企業はそれまでにデジタル市場法に遵守する様対応する必要があり、対応出来なかった場合は巨額の罰金を命じられる可能性もあります。

今後はApp Store以外のアプリストアなども…

デジタル市場法に関してAppleの態度が報じられるのは法律発行後かと思われますが、AppleはApp Store以外のアプリストアなどを認める方針と報じられています。

Appleは「App Store以外の外部のアプリストア」や「アプリ単体で配布される…サイドローディングによるアプリインストール」などを認める方針であり、既にそれに向けて急ピッチで準備を行っている状況だとされています。
これにより、App Storeを使用する際の手数料を開発者は回避することが出来るようになり、iOS版のみアプリ内購入の価格が高くなっている…などの状況を改善出来る可能性もあります。

他にも

また、App Store以外でもWebKitの強制が撤廃され、各ブラウザアプリが好きなエンジンを搭載出来るようになるとも報道が行われています。
他にもメッセージやFaceTime、Siriに対しても大きな変更を加える可能性も示唆されていますが、これについての具体的な対応は不明です。

iOS 17で?

これらの変更は2024年3月6日までに実行され、法律へ準拠する必要があります。
報道では早ければ来年のiOS 17でこの変更が加えられる可能性が語られていますが、期限は延期される可能性もありますし、Appleの開発状況次第では早まる可能性も。

ただ、どちらにせよiOS 17.x辺りが大きなポイントとなるのは確かかもしれません。

Appleの対抗策

ただし、Appleは完全なアプリストアやアプリシステムの開放を行うわけではなく、App Store以外から配布されるアプリに対しても、Appleによる検証・認可が必要となるような仕組みを検討しているそうです。

これはアプリストアなどを開放しつつも…ユーザーへのセキュリティリスクを下げるために必要な措置であると考えている様子。
ただ「App Storeから得られる手数料がなくなった分を、検証等での手数料で賄おうとしている」という指摘もあったりします。

EU以外でも同様の動きがあれば対応か

さて、今回報じられている変更はEU…あくまで欧州での変更に関してで、他国でも一斉にこの仕組へ変更されるわけではない可能性が高いです。

ですが、例えば現在すでにアメリカも似た法案を検討しており、採決されればアメリカでも同様の変更が加えられると見られています。
また、ある一定度の国で今回の変更が加えられれば、全ての国で一斉に広がる可能性もあるようです。

ちなみに、ユーザーの反応はどうか?というと、たしかに「賛成」の意見も多くあるのですが、その多くが脱獄コミュニティであったり、開発者さんなどからの意見でした。
一方、一般的なユーザーからは「反対」や「セキュリティ的な懸念」などの意見が多く出ているようで、全体的にはこちらの意見のほうが多く見受けられました。

一般的な使い方をしているユーザー数のほうが多いため当たり前といえば当たり前ではありますが…。

〆〆

実際に仕様はどうなるのか、実行されるとして何時になるのか…などなど不明なことだらけですが、iOSにおいて大きな転換点となるのは間違いなさそうです。

コメント

  1. えらいこっちゃやな

  2. 自由にダウンロードができるようになることより自由にUIとか変更できるようになること(要するに脱獄してみんながしたいこと)の方が嬉しいな…
    まぁそんな日は来ないと思うけどw

  3. 素直にサイドロード解放はないと思う何らかの制限かける

  4. ついにこの糞仕様が終わるのか。
    野良アプリインストール不可は、セキュリティ対策や海賊版対策とかの観点からみたらまぁしょうがないかなって思ってたけど、ブラウザのレンダリングエンジン統一はまじで意味不明だったからなぁ、、、

  5. ほんとに出来るようになったら時代変わるな

  6. epicの抗議も懐かしいですね。
    終始epicの敗走ムーブでしたが…

  7. MacみたいにApp StoreのみかApp Store+検証済みか選べて、デベロッパモードで未検証アプリも入れられるようになるのかな。
    APIのアクセス制限とか多そう

  8. いや、こっちとしては嬉しいけど
    タイプCの件もそうだけど
    EUの都合でなんでも変えられちゃうって怖くない?

    • ほんとこれ

    • 企業の都合でユーザーの選択肢が制限されてるのが異常だったのに飼い慣らされすぎだな

  9. 開発者としてもありがたい機能
    TestFlightって上限あるし
    社内で使ってるiPadはローカルwebから脱獄して運用してるしなぁ

  10. いや、どう考えても一般ユーザーに野良アプリをインストール可能にするのは良くないでしょ…
    そりゃ、開発者とか脱獄犯からすれば歓喜だけど

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