過去のiOSを中心にExploit調査や発表などを行なってくれているwh1te4ever氏ですが、今回新たに「iOS 12.xの脱獄環境にSafariから戻れる」デモ動画を公開してくれています。
もしこれがリリースされ利用可能になれば、iOS 12.xが最終バージョンとなっているデバイスにとってはだいぶ便利な使い勝手になるのでは…と思ったりも!
iOS 12 WebKit re-jailbreak
動画の流れとしては「脱獄済みデバイスを再起動した状態」からスタートしており、脱獄環境へ戻るための操作を行なっていないため「Sileo」などの脱獄アプリが起動できない状態。
ですがデモ用に作成されたサイトをSafariで開き、ボタンを1タップして少し待つだけで…各種脱獄アプリが起動できるように。
ちなみに、今回のデモ動画では実行後のリスプリングが省かれている様子。Substrate系の脱獄アプリを正常に動作させるにはリスプリング等が必要になるかと思いますので、それら作業が追加される可能性もあります。
Chimeraで脱獄した環境へ戻れる
今回のデモ動画では「Chimera」で脱獄を行なったiPhone 5s / iOS 12.5.7が使用されている模様です。
現時点ではChimeraで脱獄したiOSデバイスでのみ動作するとのこと。
通常、Chimeraで脱獄した場合、デバイス再起動後には「Chimeraアプリを起動して実行し、脱獄環境へ戻る」必要があります。
ですが、今回のデモ動画で利用されている手法が使えるようになれば、Chimeraアプリを使用するのは初回脱獄時の1回だけでよくなり、Chimeraアプリの署名をし続ける必要がなくなるということに。
特にiOS 12.xではTrollStoreが利用できないため、脱獄環境へ戻るという部分において署名を気にしなくてイイのは楽かもしれない!
iOS 12.xが最終サポートになっているデバイス
iOS 12.xが最終バージョンとなっているデバイスは、以下のものになっています。
- iPhone 5s
- iPhone 6 / 6 Plus
- iPod touch 6G
- iPad Air
- iPad mini 2
- iPad mini 3
これらデバイスはChimeraを利用して現在の最終バージョンである「iOS 12.5.7」まで脱獄可能です。
そのため、気兼ねなくiOSの復元等もでき、更にSafariから脱獄環境へ戻れるようになる…という便利な状況が出来上がる可能性が。
リリース等は不明
詳細は語られていないため不明ですが「まだ修正が必要な問題が多く残っている」とのことなので、リリースされるとしても…もう少し先になる可能性がある点には注意が必要です。
とはいえ、利用されているExploitは既に修正済みの物と思われますので、問題等が解決した際には何かしらの形で公開してくれる可能性が高いかな?と個人的には思っていたりします。
〆
iOS 12.xに関しては、メインとして…サブとして…で使うには不便です。
ただ、iPhone 6やiPad Air辺りであれば動画の視聴や電子書籍を読む程度であればまだ使えたりもするので、そういった点では便利になるのかなと思ったり。
個人的にはiPad Airをそういった用途で使っていたりするのですが、用途を限定しちゃえばまだそれほど大きな問題はなく使えたり。
ただ、どうしてもiOS 12.xと古いバージョンになるためアプリのサポートが切られたりするんですよね(YouTubeとか…)。
そういった際に脱獄してあれば使えるように出来たりもするので、この辺りのデバイスをまだまだ活用しよう!と思っている方には嬉しい報告となっていそうです(個人的には嬉しい…!)。
ちなみに、iPad Airはだいぶ安く中古で売ってたりするので、扱いが雑になりがちな場面での動画視聴用途などに、個人的にオススメだったり。
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