AppleがiOS仮想化サービス「Corellium」への訴えを取り下げ、訴訟から撤退!Apple vs Corellium戦が決着

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ブラウザからiOSシミュレーターを使用することが出来るサービス「Corellium」ですが、2019年にAppleから著作権侵害やDMCA侵害として訴訟を起こされていました。

今回、これらの訴訟からAppleが撤退という形での決着が付いたようです。

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Apple vs Corellium

「Corellium」とは、iOSやAndroidのシミュレーターを提供している企業・サービスで、シミュレーターはクラウド上で動作しており、利用者はブラウザから操作が行える物になっています。
例えばiOSでは「純正の状態」と「脱獄済みの状態」などを切り替えることが出来るため、実機では出来ないようなセキュリティの研究や脱獄開発などに用いられています。

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著作権侵害やDMCA違反としてAppleが訴える

Appleは、2019年8月にCorelliumに対して「著作権侵害」と「DMCA違反」を理由にサービス停止&賠償金を求め提訴。

ですが2020年12月、裁判所は「Corelliumはセキュリティ研究を目的としており、フェアユースにあたる」として「著作権侵害にはあたらない」と主張を退けています。
ただし「DMCA違反」については判断を見送っており、未決の状態が続いていました。

Appleが訴訟を取り下げる

今回、残っていた「DMCA違反」の訴えについてAppleが訴訟を取り下げたWashingtonPostが報じています。

これにより、AppleはCorellium戦からの撤退…という事になり、実質Corellium側の勝利が確定。
ただし無条件での撤退だったのか、何かしらの条件付き和解だったのか、この辺りはまだ双方からコメントが出ていないため不明な様です。

そもそもApple側が不利だった…?

もともとAppleが訴訟を提起した…と報じられた当初から「Corellium側は”で、だから何?”で済んでしまう話なのでは…」なんて指摘も出ていました。
実際、「著作権侵害」については担当した裁判官から「Appleの主張は的を得ておらず不可解である」とも言われ、却下されています。

そのため、訴訟を提起すること自体が目的で、勝敗にあまり拘りはなかったのでは…なんて見方もあるようです。真実についてはAppleのみぞ知る…でしょうか…。

ということで、Corellium側の勝利という事での決着になったようです。

訴訟前の2018〜2019年にはAppleがCorelliumを買収しようとしていた…なんて話もあったり、裁判中にはApple Security Research Device Programの発表があったりと、いろいろな事があったもんです…。
また、この間にCorelliumはテスト段階から脱却し、今では月額制の一般サービスとして運営されています。

脱獄犯的には、今や脱獄開発に必須ともなっているCorelliumなので、存続が出来るようで…嬉しい限りです。
また、Corellium自体…iPhone Dev TeamやChronic Dev Team、evad3rsのメンバーの方が開発・運営していますので、そういった面でも応援したい気持ちがあったりします。

コメント

  1. Apexのチャンピオンみたいになってて草

  2. DCMAではなくDMCAかと。
    ややこしいですよね、僕もたまに間違えます。

    • はっ!!頭の中ではちゃんとDMCAと唱えていたのに…くっ(´;・;ω;・)ありがとうございます、修正させていただきましたっ…!!

  3. 的を得る…射てほしいな

  4. 10年以上前に脱獄界隈で活躍してた人達が今はiOSのエミュ開発ってほんとすごいな

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