本日iOS 15.0〜16.5 / 16.5.1 / 16.6.1脱獄に対応した「Dopamine 2」がリリースされましたが、iOS 15.0〜15.4.1で「Dopamine 1.x」を使用していた既存ユーザーもDopamine 2へのアップデートが推奨されています。
ただし、Dopamine 2へのアップデート時に少し注意点もありますので、その辺りについてもご紹介。
Dopamine 2へのアップデートが推奨
Dopamine 2.0 is recommended for every single 1.x user. In fact I would recommend to stop using 1.x ASAP as it’s codebase is garbage, thanks.
— opa334 (@opa334dev) February 16, 2024
iOS 15.0〜16.5 / 16.5.1 / 16.6.1脱獄に対応した「Dopamine 2」ですが、開発者のOpa334氏より「iOS 15.0〜15.4.1向けDopamine 1.xユーザーも、Dopamine 2へのアップデートを推奨する」との報告が行われています。
また「Dopamine 1.xのコードは酷いため、早急にアップデートがおすすめ」ともされており、基本的にはDopamineユーザーはDopamine 2への移行が推奨されているということになるようです。
アップデート内容
v2.0 / 2.0.1 / 2.0.2 / 2.0.3 / 2.0.4の更新内容は以下のようになっており、かなり多くの修正が入っています。
- [2.0] A12〜A14(M1)デバイス / iOS 15.5〜16.5.1の脱獄対応を追加
- [2.0] A15〜A16(M2)デバイス / iOS 15.5〜16.5の脱獄対応を追加
- [2.0] A9〜A11デバイス / iOS 15.0〜16.6.1の脱獄対応を追加(A8デバイスは後ほど追加予定)
- [2.0] サイドロードでのインストールをサポート(ベータ版iOSではTrollStore経由でのインストールに限定)
- [2.0] 柔軟性を念頭に置き、Objective-Cで書き直しました
- [2.0] Exploit Pickerを追加(現時点ではkfdのみで、古いバージョンは今後追加予定)
- [2.0] アプリテーマを追加
- [2.0] 脱獄アプリからNSTaskを使用するためのサポートを追加
- [2.0] libfilecomを削除し、XPCに切り替え
- [2.0] jailbreakdを非推奨とし、launchdフックに切り替え
- [2.0] boot_info.plistの代わりに、全ての脱獄関連情報はlaunchd内に保存され、XPC経由で取得できるように
- [2.0] kcall handoffをStatelessになるよう作り直しました
- [2.0] trustcachingをStatelessになるよう作り直しました
- [2.0] Kernel PatchfinderをXPFに置き換え
- [2.0] trustcachingに関する様々な問題を修正
- [2.0] libroot provider libraryを含めました
- [2.0] libkrwの動作を修正
- [2.0.1] XPFがiOS 15.0 / arm64eで動作しない問題を修正
- [2.0.1] 脱獄作業中のアプリのクラッシュ問題を修正
- [2.0.1] Dopamine以外の脱獄環境でアプリを起動するとクラッシュが発生していた問題を修正(ただし、実際にはサポートされていません)
- [2.0.2] 再脱獄するたびに新たなBootstrapが作成される問題を修正
- [2.0.3] 翻訳が正しく機能しない問題を修正
- [2.0.3] 脱獄されていない場合、jbupdateを実行しないようにしてください
- [2.0.3] jbupdate中にPAC情報が失われ、iOS 15.2未満にてサイドロードされたDopamineアプリがカーネルパニックを引き起こす問題を修正
- [2.0.4] libkrwが機能していなかった問題を修正(1.xから存在していた問題)
Spinlock Panicについて
Dopamine 1.xでは「意図せずデバイスが再起動してしまう」という「Spinlock Panic」問題が環境により発生してしまう場合がありました。
この点についてはDopamine 2.xでも存在し、iOS 15.xでは同様に発生してしまう可能性が残されています。
ただ、原因となっていたiOS側のバグはiOS 16.0で修正となったため、iOS 16.xではSpinlock Panicは発生しないとなっています。
いますぐアップデート?
早めのアップデートは推奨されていますが、ただし…Dopamine 2.xはリリースされたばかりということもあり、それ自体の不具合修正なども多く行われているという現状になっています。
そういったこともあり、どこかの段階でアップデートするのが推奨だとは思いますが、現時点でDopamine 1.xで安定して使えている…という場合、もう少しだけ様子見をしてもイイのかな?という気も。
今後数日〜1週間程度で安定すると思いますので、その辺りまで様子見をしても…イイのかもしれません。
ただ、〆にも記載しましたが、私個人の環境では…Dopamine 2へアップデートして、特に不具合等は発生していない模様です。
アップデート方法について
Dopamine 1.xからDopamine 2へのアップデートは、通常のアップデートとは少し異なる流れとなっています。
① デバイスを再起動
Dopamine 1.xからDopamine 2へのアップデートを行う場合、デバイスを再起動した入獄状態から実行するのが安全なようです。
そのため、まずはデバイスを再起動し、入獄状態へと入っておきましょう。
② Dopamine自体のアップデート
Dopamineアプリ自体からアップデートしてもイイのですが、Dopamine 2へのアップデートはTrollStore経由でのアップデートとなるため、以下ボタンよりサクッと最新版Dopamine 2をインストール or アップデートしてしまうのが便利。
③ Jailbreakを実行
アップデートしたDopamineアプリを起動(Dopamine 2になっていると、Dopamineアプリ上部の対応バージョン表記が「iOS 15.0 – 16.5.1」となります)し、「Jailbreak」ボタンをタップ。
この際、パッケージマネージャーを選択という画面が出現する場合があります。すでにSileo等がインストールされている場合でも出現するもので、仕様となります。
ただ、実際には…Sileo等がすでにインストールされている場合は”インストールは実行されない”ので、気にしないでもオーケー。
すでにインストールされているパッケージマネージャーを選択(既にSileoがインストールされている場合、Sileoを選択)し、「続ける」にて続行してあげましょう。
④ 脱獄環境へ戻れたら完了
Dopamine 2での脱獄作業が完了し、ユーザースペース再起動が実行されれば…アップデート作業は完了となります。
アップデートを行ったからといってもこれまで使用していた脱獄環境に変化はないので、この辺りは安心。
〆
私の環境ではDopamine 1.xからDopamine 2へアップデートしても成功率が下がった…ということは発生しておらず、どちらかといえば…成功率は向上しました。
また、脱獄作業自体にかかる時間もかなり短縮され、ほんの数秒で完了するようになっており、めっちゃイイ感じ!
ですが、まだ最適化が完了していない部分もあるとのことで、報告を見ていると一部成功率が下がったという方もいらっしゃる模様です。
そのため、この辺りは注意しておく必要があります。
コメント
手順通り入獄状態でDopamine1.xから2へアプデし脱獄した際に、tweakが半分くらい消えるバグに陥りました。
設定アプリ内にtweakの項目はあるが、ホーム画面から消えている状態で、スリープ画面に[Cannot find app. Make sure you have installed the package properly and that uicache has ran afterwards.] tweakが見つからないと表示される。
再起動と脱獄を繰り返すうちに元の脱獄環境に戻りましたが、消えたtweakの共通点は不明。
iphone13promax os.15.4.1